森野 誠之 2020/9/15 8:00
ネッ担まとめ

○○Payの乱立に端を発した決済サービス間の競争や、通信キャリア、大手モール間の競争に新型コロナウイルスが影響し、新たな流れが生まれています。カテゴリーキラー的なECにはチャンスのようです。

目の肥えたユーザーに選ばれる中小ECが生き残る

コロナの裏で起きている「EC業界のゲームチェンジ」ドミノ現象を説明します | ECコンサル坂本のブログ「ECバカ一代」
https://www.commerce-design.net/blog/archives/4412

まとめると、

  • ECモールのポイント&セール合戦の結果、学習したお客さんが複数サイトをまたいで買うようになった
  • コロナによってECへの接点が増え、すぐに名前が出るECサイトの数も増えた。「ネットで買うなら」ではなく「○○をネットで買うなら」と行動が細分化されてきた
  • 実店舗でカテゴリーキラーが成功したのと同じように、品揃えが絞り込まれていて、かつ接客が掘り下げられている専門型のECサイトの方が探しやすい状況になってきた

お客さんは実生活の中でも、以前より「行ったことがない店を、ネットを頼りに探していくことが当たり前」=リテラシーが上がってる。お客さんの探索能力が上がっていくと、マイナーな店でも(魅力があれば)来店される可能性が増えます。

(中略)

個人的にも、Google 経由でなんとなく商品を探していると、自然と独立型の小さなお店に行き当たることが多くて。「人から紹介された」「何かのメディアで紹介された」「明らかに良さげ」等の「何がしかの安心感」が担保されていれば、独自ドメイン店で買うことは、全く苦にならなくなりました。

長い記事ですが今のEC業界で起こっていることと、コロナの影響がまとめられているので読んでほしい記事です。コロナは世界のITリテラシーを強制的に引き上げました。ECに関しても例外ではありません。その結果、ユーザーの目が肥えてきて、欲しいものを売っている専門店で良いものを買う流れになりつつあります。これは私もまったく同じ。ネットでたまたま見つけた徳島の燻製屋さんから燻製を買ったりしています。

いわゆる「カテゴリーキラー」にチャンスが出てきました。今ではネットでの告知も容易なので、何かしらとがったものがあれば勝負に出てもいいかもしれませんね。

関連記事

コロナ以前から米国で起こっていたこと

まだあまり知られていない2020年のEC市場(北米)5つのトレンドとは? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7994

まとめると、

  • 北米における2019年のEC市場前年比成長率は15.1%。売上トップ501~1,000位にランクインした小売事業者の成長率は15.7%と全体を上回っている
  • しかし、Amazon以外の499のトップ小売事業者は、前年比14.9%の成長しかしていない
  • 最も成長していたのは401~500位の小売事業者で、成長率は18.1%。小中規模の小売事業者がオンラインで成長する余地はまだある

Amazonで購入した消費者に直接コンタクトを取ることができないため、Amazon利用者をロイヤルカスタマーにすることは難しいです。多くのデジタルネイティブブランドは、天然素材の服や健康食品など、独自性のある商品を販売し、消費者に再購入してもらうための努力をしています。

これらのブランドの多くは、積極的なソーシャルメディア・マーケティングを通じ、消費者を自社のWebサイトに誘導しています。Amazonを自社と消費者の間に挟むことは、少なくとも今のところ、ほとんどの企業が避けようとしている戦略です。

北米ではコロナ以前からAmazonを避けて自社サイトで購入する流れが強まっていたようで、引用文にあるように独自性のある商品(≒カテゴリーキラー)でユーザーに購入し続けてもらっているようです。

ECサイトの立ち上げが急増し、競合も増えています。モールもどんどん力を入れています。その中で生き残るにはEC業界の大きな流れをつかみ、それに上手く乗っていかないといけませんね。

販売員からECに行きたい人に必要なこと

アパレルECとは?どんな技術や知識が求められるの? | Topseller.WebStyle
https://topseller.style/websales/archives/3573

ECに行ける人、行けない人。 | 平山枝美のアパレルブログ
https://ameblo.jp/jatamansi1012/entry-12622822002.html

まとめると、

  • アパレル業界ではECに興味がある販売員が増えてきて、今や花形の職種になっている
  • 向いているのはライティングが得意な人、マメな作業が得意な人、分析が好きな人
  • 漠然と「ECがやりたい」ではなく、具体的にどんな仕事をしたいのかイメージできていないと声がかからない

ECに異動したい人、転職したい人はこれをやってください。
①ECに関する本を読む。
②メルカリでもBASEでもなんでもいいのでネット上で何かを売ってみる
③そのときに販売員として生かせるスキルはなんだったのか振り返り、店頭でその技を磨く
https://ameblo.jp/jatamansi1012/entry-12622822002.html

ECにどっぷりつかっている人間からすると、ECが花形の職種とは思いづらいのですが、どうやら本当のようです。自分がECを使うようになって興味を持つ人もいるでしょうし、周りの販売員の人がECで上手くやっているのを見て気にしている人もいるかもしれませんが、ECは本当に細かい作業が多いです。何の知識もなしに入ってうまくいく業界ではありませんので、本を読んだりせめてメルカリなどで売ってみるなどして経験を積んでおきたいですね。

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EC全般

コロナ禍でEC売上前年比450%&高いリピート率を維持する「うちるWEB陶器市」【動画で学ぶECサイトの運営事例】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7935

私も視聴しましたが、ここまで言っていいのかな? と思うくらい役立つ内容でした。

ヤマト運輸が「ネコポス」の対応サイズを2.5cmから3cmに拡大、フリマ・オークション市場拡大に対応 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7999

CtoCプラットフォームを通じた個人間取引のみです。

EC-CUBE4でGTM+Google Analyticsのeコマース設定 | Qiita
https://qiita.com/chihiro-adachi/items/ed18d65e05b4e9a5caf6

ECに関わっているとどこかで役に立つ記事です。

メルカリ、リコール情報を出品・購入者に知らせるプログラムを開始 | ASCII.jp
https://ascii.jp/elem/000/004/026/4026022/?rss

これは良い取り組み。スムーズな回収につながりますね。

トップレビュアーのほとんどが「ステマ」…アマゾン、2万件のレビューを削除 | Business Insider Japan
https://www.businessinsider.jp/post-219822

だろうとは思ってましたがやはり……。信用できるレビューはどこにあるのでしょうか。

ただ商品を並べているECサイトに未来はない 「提案」のプロセスがない状態からの脱却方法とは | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/8228

提案する場所はSNSで、買う時だけECでもいいですよね。ユーザーの環境を考えて。

押し売りせずに売上アップ ひとりEC運用でもできる効率的な広告運用を考えよう | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/8231

「SNSフォロワーへの広告」。これは効きますよ。

今週の名言

SNSでは「自分の実力を実際より大きく見せてしまっているのでは」と思うこともありますが、SNS投稿をきっかけにWEBサイトを訪問してくれたり、私の活動を応援してくれる人が1人でも増えるならば、自分はやるべきだと考えてます。

林業がやりたくて、自分で山を買っちゃった。"NEO林業家"イシタカさんに話を聞いてみました。 | break-time
https://new.akind.center/202009/ishitakayama/

そう、SNSには良いこともたくさんあるのです。頑張りたい人は始めてみては?

筆者出版情報

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